Obsidian を使いはじめたが、君はどう使う

Roam Research という Web サービスがあるが、使っていない。このサービスには Scrapbox と似たようなイメージを持っている。存在に気がついた時期には登録待ち状態になっており、いまは普通に登録待ちなしで使えるかもしれないが、起動に 3 分ほどかかるという情報をみたので、そもそも選択肢に入らない。

関連してつい先日、 Obsidian を知った。今年の 6 月頃にロンチされたのかな。インストール型のスタンドアロンアプリということで、基本的な仕組みは Markdown 形式で記述されたテキストファイル(.md)を統合的に管理する。この点が興味深くて、それぞれのノートは設定された適当なディレクトリに当然ある。古いようで新しい、新しいようで古い? どっちだろう。

インストール型の Markdown 形式を扱ったメモアプリといえば最近では Inkdrop が有名だが、こちらは原則的にデータ自体はサービス側で管理されるはずだし、有料サービスでもあり、そもそもエンジニア向けとされている。Obsidian は現状ではバージョンが 0.9x となっており、また個人使用である限りにおいては無償となっているようだ。特にエンジニア特化されているわけでもない。

Obsidian は Scrapbox や Roam Research と同型の機能を有しており、ざっくり言えば、ノート同士を半ば自動的にリンクさせる能力が高い。これだけのことかと落胆するか、これが欲しいんだと歓喜に打ち震えるか。どっちだろう。

そうなると、個人的には同型のツールとしては Obsidian と Scrapbox で比較したくなる。いくつか既存ユーザーの意見を眺めた結果、ざっくりした印象論だが、以下のような落としどころかなとなった。

  • Obsidian は日記やまとめなどの記録、ログに向いていそう
  • アイデアのメモと蓄積、連携なら Scrapbox の方がよさそう

「どっちも記録も同じプラットフォームで扱ったらええやん、思わぬ情報の連鎖を期待してるなら尚更」と思わなくもないが、経験として、良くも悪くも冗長な内容が混在しがちな日記のような情報は Scrapbox には合わない。また、なんというか時系列に沿った記録の積み重ねにもフィットしない。

一方で、Obsidian は-視点は変わるが、そもそもディレクトリによるファイルの管理を前提している。また、デイリーノートやカレンダープラグインといった基本機能は、日付刻みの情報の管理を指向している。普通の手帳とか ToDo 管理、バレットジャーナル的な発想だろう。これは Scrapbox ほどダイナミックではない、と言ってもいいのかもしれないし、やはり基本的な方針の違いが浮かび上がる。

アイデアやメモが発展して分量を持ったなら Obsidian でいいと思うが、ほんのひとつの文章、単語のアイデアを手前のストレージに各ファイルとして作成するのは何か違う気がする。もちろん、そこから血肉を与えてまとまった情報になっていくのだが、その作業は基本的には Scrapbox に任せたほうがすんなりする。Web ベースでタイトルと内容を気軽に放り込める UI であることも Scrapbox に軍配が上がるかな。

まぁいずれにせよ、この道具だけで行くぜっていうことはなくて-Evernoteの反省を忘れてはならない-、使い分けだと思うので、とりあえず私は日記の類とこのブログのネタの下書きと完成稿などを溜めるところから始めてみる。

Obsidian の利用についてだが、初期設定やらは比較的簡単だが、少しばかり情報と試行錯誤は必要で、Google 検索の上位に出てくる記事たちも悪くはないものの、とりあえず現時点で私が 1 番おすすめしやすいのは以下のページかな。

繰り返しになるが、個別のファイルと管理ディレクトリが非常に簡単で済むという点の魅力が割と大きくて、アプリ本体を脇においておき、クラウドに配置したファイルを別デバイスで編集するなんてことがメチャクチャ簡単なのも面白い。

あと、こちらも全然知らなかったが、Apple 系だと NotePlan というアプリが設計思想に近いところがあり、併用できるんではないかという話もみた。

とりあえずはこんなところかな。

余談だが、当時のはてなダイアリーのリンク機能が先進的だったなという思い出話も見かけた。それは私も同意するところが大きい。note の躍進(留保付き)の話題でも、はてなを惜しむ声が大きいが、こちらも似たようなところだ。

一方、Twitter のおかげかはてなブックマークにヘイトが渦巻くことも以前よりは減ったように思うが、はてブの肥溜めのような時期を覚えていると、はてなで何かをする気にはならないんだよな。cakes や note で炎上が起きてもサービスを使い続ける人は多いが、当時から現在までのはてなにも似たような空気は感じており、住めば都とはよく言ったものだが、その辺の書き手たちの心情や身の上もまた時代とともに流れていくんだなと。なんだこの〆は。