映画:《逃走迷路》

ヒッチコックを観よう 5 作目《逃走迷路》である。これもプロパガンダ映画なんだっけ。その色合いがだいぶ強い。原題が《Saboteur》(サボタージュ:妨害工策)だものな。

この作品のおもしろいところに舞台がサンフランシスコからニューヨークに移るという点がある。色々と移動が多いヒッチコック作品だが、さらに移動距離が大きくなった。また、その手段だが、どうやらトラックや車なので、これもちょっと気になった。モノクロの古い映画のようでいて、きっちり現代映画なんだよなぁ。

しかし、思い返してみるとあまり印象に残らない作品だったなぁ。黒幕と冒頭でばったり出会ってしまっているのは、サッパリしていてよかったが、うーむ、うーん。

結末のキレのよさで後日談を必要とさせないのがヒッチコックだなとは感じるが、本作については少しフォローがほしい。というのも、クライマックスで冒頭の事件の犯人は主人公に対して懺悔を残して亡くなったが、その背後の大きな闇については何も解決しておらず、触れられてもいないのだから。そういう余韻を残すのが本作の目的と言われればそこまでではある。

自由の女神から落ちるシーン、どうやって撮影されたのか、結局のところ詳しいことは明かされていないのか、軽く調べるくらいだと分からないな。