だらだら書いた。が、結論として、カスタマイズする必要は、ある。
で、ざっくり Obsidian に手を出さなくていい理由を挙げるとすると、以下などか。
- スマートフォンの標準のメモアプリ、iPhoneならメモ、AndroidならKeepで済むならそれ以上のことはない。前者なら Mac の併用も半ば前提になるけど。
- Notion、Evernote、その他の Webサービスで事が足りるならそれもそれで Obsidianに手を出す必要はない。(ここでは無償有償は問題にしない)
逆に、Obsidianを使うとこういう面でいいよと、最初から言えるのは以下くらいか。
- 前提として、あるいは最終的に、作成したデータ(ファイル)を手元に置きたい。
ただ、付言すると「初期設定は少しめんどい」とはいえ、「最終的に自分に馴染む使い方を見つけたい」なら、たどり着くのはこのアプリだろう。上に挙げた通り、便利で有用なサービスなんていくらでもあるんで、ヘビーユーザーこそ離れられないけれど(どの選択肢もそうだけど)、ファーストチョイスにするそれなりの理由があると失望もないかなという感じだろうか。
Evernote 事変の影響で、また Obsidian がちょっと脚光を浴びるようなタイミングが生じている。つまり、本しゃぶりさんの記事があたるわけだが。一般的なメモ、あるいはクリッピング、あるいはPKM、そのへんを扱うときに Obsidian のようなアプリをどう位置づけるべきかはよくわからないが、たとえば「Evernote の代替」というとき、割とメジャーなメディアからは除外されがちなアプリではある。
理由は、商業ベースに乗っかってないこと、が先ずあると思うが、基本的にローカルファイルを扱うアプリケーションであることも大きいのではないか。つっても、これは、Obsidian の思想の根底にあるらしい部分であり、ファイルはサービス(アプリ)に先立つというのが明言されている、らしいので譲れない部分でもある(伝聞ばかりで申し訳ないけど、ググればすぐにソースは見つかるっしょ。
この時点で、もうすでにマニアックというか、ちょいと昔に比べれば大したことはないが、現代のような Webサービスやアプリ(特にスマートフォンを想定するが)内における操作によって、なんでもオール・イン・ワンで完結するような時代においては、二の足を踏むアプリではあろう。バリバリとラップトップなどで作業するひとにとっては、まったく大したことがなくてもだ。
で、これを超えて、Obsidian をパソコンなり、スマートフォンなりにインストールできたとしよう。で、次の関門が同期だろうね。わたしは面倒なセッティングを嫌って早々に Obsidian Sync に乗り換えたが、もちろん現行でもさまざまな方法が可能で、もっとも単純な方法は iPhone なら iCloud に、Android なら Googleドライブ に Valt を作成することに尽きるだろう。別に Dropbox でも OneDrive でもいいけど(ここではそれぞれのサービスを優劣を無視して列記しただけです)。
ハッキリ言って、コンピューターでごちょごちょやる仕事に携わっているわけでもなければ、ファイル同期するためにディレクトリを用意してゴチャゴチャやる作業すら、ひと昔前よりやってる人は減っている、と思う。もちろん触っているひとからしたら、上の説明単体で見てもアホみたいに簡略化したレベルの話であってもだ。
が、まぁここまでやってようやく Notion だとか、その他のアプリ、サービスと比べられる状況になるとは言えるワケで、ハードルがあるか無いかで言えば、あるでしょ。
カスタマイズしないと便利じゃない?
ここにきてようやく掲題の話題をしたいのだが、どうでしょうか。述べてきたように、もともと使えるひとが集まりやすい、そういった情報発信が増えやすいアプリなので、昨今はどうも高度な話題の層が Obsidian 界隈では厚くなっていると思う。いや、これは別にどのアプリだって時間を経ればそうなるし、そうであるべき面も大きいのだが。
同時に、「こうすればインストールできる、同期できる」「ファイルの作成方法はこうです」みたいな記事がやたらと量産されても意味がないし、誰のためにもならないのは当然なんだけど。そんなら焦点は、ということで「カスタマイズの程度は」ということになる。
ここまで書いたことを踏まえ、カスタマイズ不要でも十分、とは言えます。言うことはできます。というか、まずはそこから始まって、不満や工夫したい使い方が生じたら、レイアウトをいじるとか、設定を細かく見るとか、プラグインを探すとか、そういう段階に進むといい。大方の人は、そうでしょうよ。これも、自らできるなら当たり前の話ではある(もうこの手の捕捉は繰り返さない。
もっとカスタマイズがということなら、自分で簡単なコードを書くとか、プラグイン製作に進むということになるんでしょう。Obsidianにハマって、はじめてコードを書いたというひと、もう何人も見たよね。凄いね。
また話が逸れたけど、結論の繰り返しになるけど、「カスタマイズしないと便利じゃない?」という問いに Yes/No で回答するとすれば Yse だろう。まず、複数端末にインストールして同期設定した時点でカスタマイズの範疇だろう。
というトリックは置いておいて、逆説的に「なんらかの利便性」を問うような状況になったとき、それに対応できるのが Obsidian である、という回答もまたトリッキーではあるが、これはこれで正しいだろう。
iPhoneなら標準のメモ、AndroidならKeepを使い、それでもダメならほかのアプリを選択肢にし、Notion なんかで済むならそれでいいし(プランは別にして)、もっと痒いところまで使いやすさを追求したいという段で Obsidian が選択肢になるんじゃないのかな。
とはいえ、ほぼプレーンでも十分満足できる
偉そうに書いたけど、自分はほぼプレーンで使っている、といっても憚られない程度の環境ではあろう。Obsidian Sync は使っているけれど、BRAT でいくつか外部からプラグインを導入はしているけれど、いうて、特殊なことといってもそのレベルだ。ショートカットもそこまで凝ってない。
アプローチの多さ、その懐の深さ、それは最終的には GUI の柔軟さ、CUI ももちろん柔軟、そしてプラグインの豊富さ(あるいは開発へのとっかかりの低さ?)に起因すると思うが、 Obsidian のまずもっての、そして究極的な魅力はそこだから。
ということで、もうよっぽどのことがないと、Obsidianネタは書かんでおこと思ったのだが、最近はブログに書きたいこと、単純なモチベーションも低下していたので、なんか書いたのであった。
Last modified: 2024-04-16