読書:『ワンダンス』

マンガを紹介しようと思う。記事執筆時、連載中の作品です。

『ワンダンス』という作品で、珈琲という作家さんが描いている。このペンネーム、いろいろな観点から、あんまりよくなさそうだなと思うが、とりあえず置いておこう。本記事を書くために少し調べたら、カトウハルアキという作家さんも以前に珈琲を名乗っていたらしいので、混同しないように気をつけましょう。

『ワンダンス』以前

さて、同作家のデビューは2014年「good!アフタヌーン」だそうで(マガジンポケットの紹介による)、初連載はおそらく『のぼる小寺さん』(これが同紙掲載かは知らぬ)だ。私は単行本でのみ読みました。

この作品の内容は高校のクライミング部に所属する小寺さんが、健気にクライミングに取りくむ。彼女と仲間たち、ちょっとした恋がフューチャーされる。ふつうにおもしろかった作品だ。全4巻である。実写映画化されるとのことだが、不安が先立つ。

続けて著者は、第2作『しったかブリリア』を「アフタヌーン」で連載開始した。全2巻だ。これはかなりクセの強い作品で「バイオレンスギャグ」などと紹介されているが、大学生によるだまし合いのラブコメを前面にした心理戦が描かれた。

口八丁手八丁でターゲットを魅了しようという滑稽さがあり、題材はわたし個人的にキライではないものの、イタイ分だけ読みづらい作品であった。そういう感じで、早めに完結された。最後はハッピーエンドだったかなぁ。気が向いたら読み直したい。

『ワンダンス』とは

それで現在、同誌で連載中の作品が『ワンダンス』だ。先日、第1巻が発売された。描写する舞台は高校の部活にもどった。文字どおり、ダンス部の話だ。中学時代にバスケ部だった少年が、高校でダンス部デビューする。純粋にダンスに魅せられており、マズマズよい。

彼をダンスに引きこんだ女子、小寺さんの類型だが、彼女もよい。とてもよい。説明するまでもないが、珈琲先生の描く女の子はかわいいので、すべて正解なのだ。ダンス部の女子、3学年で20名くらいいるのだが描き分けが絶妙で、これも楽しみのひとつだ。

本作、言葉で意志や感情を伝えることが苦手なわたし達、というようなテーマがあり、ありきたりとはいえ、扱いがていねいで美しい。前作での試みについて少しアプローチを変えたとも捉えられるが、コミュニケーションが苦手でもダンスでなら……、なんていう。ダンスという題材はずるい。

というわけで、作品の完結がどういう方向に収束されていくのかは分からないが、今後が楽しみな作品なのでした。