2023年の年始、《ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密》を観た。

Netflix で 2 作目が配信されたということで、じゃあ 1 作目を、という流れだ。言わずとしれた現時点で最新、そして完結した 007 シリーズの主役であるところのダニエル・クレイグが探偵役をするミステリー作品である。

お話はシンプルだ。ミステリー小説の大家である祖父をはじめとした4世帯?くらいの一家と、祖父の看護師がいる。ある晩のパーティー後に祖父が執筆室で亡くなっていた。犯人は誰か?

この手の、事件の真相は半分が明かされた状態で進行するパターンを「倒叙ミステリー」と呼ぶらしい。刑事コロンボや古畑任三郎タイプの作風、あるいはその亜流というかバリエーションかな。

そんなもんだから、次第に判明していく残りの真相も割と想像しやすい。何より消去法で「コイツしかいない」が本作では割と簡単に起きる。これはちょっと勿体ない感じだ。

また、このタイプの場合の探偵は飄々というか、劇中での彼の行動にはあまりフォーカスされない。どちらかというと犯人とされる主人公の行動に主眼が置かれる。そして探偵は、いつのまにか事件の真相にほとんど近づいている。

面白くなくはないのだが、作品そのものの話にならないな……。

舞台は北米、マサチューセッツ州ということらしいが、撮り方の工夫か、そういう土地柄を選んだのか、私が無知なだけか、アメリカっぽい雰囲気を画面からはあんまり感じない。

無念だけど、とりあえずはここまで。探偵もので面白い映画ってどういうのがあるっけなという振り返りにはなった。

Comments are closed.

Close Search Window