《トップガン マーヴェリック/Top Gun: Maverick》を観た。さんざん待ったというか、劇場での予告映像に慣れ切ってしまった作品であって-おそらく 2019 年の後半くらいから流されていた、ずーっと予告を眺めていたので公開される現実感が、まずなかった。

コロナ禍で延期が続いたの A 級タイトルは、おそらく本作が最後ではないか。

これもあまり観るつもりもなかったが、絶賛アンド絶賛では仕方がない。見てきた。 前作をあまり覚えていなかったので、事前に《トップガン》も予習するという念の入れようである。

感想と言えば、たしかに面白いには違いないが、それ以上に不思議な映画だった。

要所で前作の要素を再現し、これが続編であることを意識させつつ、同時にもちろん主人公の個性も年齢を重ねながらも、彼の特性の根本は維持されており、かつ問題児然とした部分も最小限の味付けになっており、究極的には前作で弱点だったと思しき脚本諸々の難点を解消した。

加えて、ミッション・インポッシブルみたいなトム・クルーズ走りやそこそこに無茶な展開もセッティングされており、エンターテインメント味が濃くなっている。これはどちらかというとご愛敬の部類かな。

とにかく飛行というか空戦というか、そのシーンの迫力が素晴らしいという以上に観にいく理由をあげるのもバカバカしい。

その他、周辺情報もたくさん発信されているし、特に言うこともない。コクピットのシーンは、ほとんど実際に飛んで撮影されたとのことだが、G でマーヴェリックの顔が歪むのが何気に楽しい。これがリアルだ。

前作の公開直後は、軍隊への志願者が増えたということがあったらしい。国威啓発というか、そういうプロパガンダ的な側面があるということだ。まぁ、今回も否めない面はあるだろう。

ただなんというか、US 本国の雰囲気は知りえないが、おそらくは 80 年代などよりは社会的にそういうムードになりやすいかというと否定的ではあろうな。

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