ヒッチコック作品を見てきた所感を書く

ヒッチコックマラソンもあと少しで終わりそうだ。一応、Wikipedia に記載されているヒッチコックの「主な作品」リストに従って、Amazon Prime (レンタルを含む)で視聴できる作品を年代順に見てきた。そのつもりだったが、先ほど確認したら『暗殺者の家』(1934)『間諜最後の日』(1936)『第3逃亡者』(1937)『疑惑の影』(1943)の 4 作品をを見逃していたようだ。

とりあえず、上記の漏れを除いて『三十九夜』(1935)から 28 作品を観てきた。1930 年代後半から 1970 年代に入るところまでだ。

ヒッチコックのイギリス時代とアメリカ時代は第二次世界大戦を境にしている。私は無声映画時代のヒッチコックは見れていないので、映画製作という観点からの転機について言えば、『ロープ』(1948)の初のフルカラー作品であった点が唯一か。細かく言えば、いろいろとあるけれど。その直後の作品『山羊座のもとに』(1949)も、おそらくは唯一の時代物ということで印象深くはある。

第二次世界大戦が関連した作品という意味では『海外特派員』(1940)『救命艇』(1943)が主だっているが、戦後にかけて兵役あがりのキャラクターを主軸に据えられた物語が少なくないことも押さえておきたい。そういう意味では『私は告白する』(1953)が個人的にはツボである。

また、詳細は確認していないが、実は原作モノが多く、オリジナル脚本の作品は思ったほどは多くないようだ。これも発見と言えば発見だった。とはいえ、どれくらい脚本で物語に変更がされているかも分からないので、何とも言い難いところはある。

ところで、監督には「サスペンスの神様」という異名があるようだが-出典も知らないけれど、この「サスペンス」と言うのは作中に仕掛けられたハラハラさせる要素の巧妙さくらいのニュアンスで、決してジャンル的な意味ではないと理解した。

どの作品にも男女関係の縺れのようなもの、またはロマンスが絡んでいるのは明らかで、それらが前面になっているときもある。『ハリーの災難』(1955)のような不条理なコメディ作品もあれば、『めまい』(1958)のように幻想的な(それを装った)作品もあるし、『泥棒成金』(1955)や『北北西に進路を取れ』(1959)のようにエンターテインメントに振り切った作品もある。

ヒッチコックマラソンが終わる前になんでこんなことを書いたかと言うと、取りこぼしこそあれど、残り 3 作となって何となく飽きてきたからだ。途中で 2 度だか中断を挟んだので、また中断すればいいのだけれど、残り少ないのでこのまま走り切りたい。決意表明したかったわけでもないけれど、そんなところだ。