また私は Web ブラウザーの話をするのか。たいしたことじゃないけど、なかなかおもしろいなと思ったので備忘録がてらに。

2015年、Windows 10 に搭載された新しいブラウザを “Edge” と呼んだ。2014 年に開発されていた段階では “Spartan” というコードネームだったそうだが、この名称に込められた意味とはなんだったのか。

“Edge” にせよ意味はよく分からない。だが “Internet Explorer” の “E” との整合をとる-同じようなアイコンにしたい-という目的は多少にかかわらず有ったようだ。

その “Edge” も 2020年には Chromium 製となり、アイコンの “e” も抽象的になっている。 Firefox のアイコンと類似したイメージを与えられるのは皮肉のようにも思える。もはや Internet Explorer から引き継いでいるのはアイコンだけだろうに。

ところで “Explorer” は Windows のファイルマネージャーの名称でもあるが「探検者」とか「冒険者」などという意味が本義である。インターネットを切り開くアプリというニュアンスが与えられていたのだろう。

そもそも Internet Explorer が安定して使われるようになる前までの標準的なアプリであったのは “Netscape Navigator” と思われるが、これも愚直に訳すと「ネット風景の案内人」みたいな感じになるだろう。

そしてそして、私は OS X 以前の Mac には明るくないのだが、2003年の Mac OS 10.3 からは “Safari” が搭載されて Mac は独自の Web ブラウザーを得た。これもググれば出てくるが、語源はスワヒリ語にあるらしく、「狩猟旅行」だとか「長い旅」だとかと意味するらしい。

ここまで並べてしまうと、もう話はほとんど終わったようなものなのだが、インターネットが未知であり、案内人が必要なほどのアドベンチャーであった時代が終わったことは、Web ブラウザーのネーミングの変遷からも察せられる。そういう意味では Safari には頑張ってほしいナという気持ちにもなる。

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