蛇と獅子について考える

岩明均の連載作品『ヒストリエ』の第11巻が発売されたことを知っているか。早速、読んだ。おもしろいのだがあっという間に終わってしまう。いや、おもしろいからあっという間に終わってしまう。いや、もっと話を圧縮すればいいのでは、などなどと思うが、おもしろいことには変わりない。

岩明均の主な作品だが、『寄生獣』(1988-1995)のあいだに『骨の音』(1990)が発表されている(表題作は書き下ろしだということだ)。その後『七夕の国』(1996-1999)となり、『雪の峠・剣の舞』(2001)となる。『ヘウレーカ』(2002)を経て、ヒストリエの連載が2003年から始まる、といったところか。Wikipediaの情報をアテにしているので精度についてはあしからず。

《天気の子》が上映中の新海誠ではないが、岩明均もある一定のテーマを変奏させている節がある。そう思って本文を書き始めたが、ここまで書いてそうでもないような気もしてきた。ヒストリエの主人公、エウネメスの人物造形は、「雪の峠」の渋江内膳に近いように思えた。終始、決してピュアなだけの男ではないという点においてだ。

なんでこんな文章を書こうと思ったのかといえば、あらためてどの作品が好きかなと思ったからなのだが、むずかしいな。『雪の峠』か『ヘウレーカ』かな。あぁ、無常。