私はゲームはそこそこに好きだが、発売日に購入するようなタイトルなどは過去に片手で数える程度であって、どちらかというと他人のプレイを眺めているだけで満足であり、そこまで上手くもない。

で、まぁ2017年の3月に発売された『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(ブレワイ)は、その数少ないタイトルであって、3度目に公開されたプロモーションで Switch ごと購入を決意したことを今でも覚えている。

ちなみにゼルダシリーズも、リンクの冒険をちょっと触ったことがある、友達がプレイしている神トラを眺めていた、時オカだのトワプリだのの RTA は意味不明で面白いな、などと楽しんでいた程度だ。殊更、そこに魅力を感じてはいなかった。

おそらく 2017 年の 1 月頃に、まずはニンテンドー公式で Switch本体との予約が開始され、みんな苦戦していた。私はビックカメラの何回目かの予約戦に参戦し、実家の回線からアクセスとリダイレクトを繰り返していた記憶がある。で、予約が完了した。

長くなるので端折るけど、ブレワイの体験は無二のものだった。

はい。続編が発売されました。『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』です。いやー、こうきたか。続編と言えど、大きなテーマと、それに呼応した細部の手触りは実は変わっており、しかしまごうことなく続編であって、感服した。

前作のマップを踏襲して遊べるという贅沢さはどうだ

ネガティブな反応をしているひとも見かけたけれど、そもそもブレワイのフィールドだって遊びつくしていない。ブレワイ以前の物語も、エンディング後の物語も、気になる点が多い。生かし切られていない新アイデアもあるのでは。とかとか重ねると、続編もこの舞台を使わない手はない。

しかし、既存のマップだけでは満足せず、空はまだしも地底まで足してきて、それでプレイヤーが満足すると思ったか? お腹いっぱいだよ。

で、既存のハイラルの大地もそのままというわけではなく、空からの遺失物、地底側からの変動によって、作中で言うところの天変地異の影響で各地の様子が様変わりしている。いや、そら言われてしまえば、そのままなのだが、この設定によって既存のマップの小変がスムーズに受け入れられる。天才かな。

私は思うのだが、前作のマップが基本形を維持してメインで利用された例は、過去に、ドラクエ3 のアレフガルド(ドラクエ1)くらいしかないのではないか。部分的に再現されているということはあっても、そのままメイン舞台に採用されるということは稀でしょう。

もちろんそれは同じステージ(とあえて表現を変えるけど)をわざわざ新作でプレイしたいと思うプレイヤーは少ないという事実があるのだろう。今回は割と早い段階から同じステージを使うことは決まったと開発側からコメントが出ていたような気もするが(未確認)、それだけ自信があったんだなぁともなる。

裏返せば、これって偉く贅沢な体験とも言えるわけでしょう。ゲームに限らず、小説や映画だってそんなことはなかなかない。浅い知識で思いつくのは、シャーロック・ホームズシリーズが当世のロンドンを舞台とし、その街の各所で事件を解決した、というような設計くらいか。

フィクションは基本、同じ舞台を選ばない。これ鉄則なのでは。

という感じで、とりあえず現状 50 時間も遊んでいない中で特に感動したのは、まずはその部分だった。

Comments are closed.

Close Search Window