Netflixが製作に関わり、Netflixで公開されている《ウィンター・オン・ファイヤー ウクライナ、自由への闘い》を観た。ウクライナ侵攻にかかるロシアまたはウクライナ周りの作品、ドキュメンタリーなどをいくつか見たが、最初にこれを見ておけよ、という内容で遠回りしたな、というのがひとつあった。

ユーロマイダン運動、あるいは革命ってのはなんだ、という話だが、2013 年 11 月からヤヌコーヴィチ政権への抵抗により開始されたマイダン(独立)広場での集会、もとい抵抗運動であって、 2014 年 2 月はヤヌコーヴィチのキーウ離脱までの経過が記録されているのが本作だ。

この映像がどのタイミングで映像作品として企画化したかは不明だが、当初は参加者のスマートフォンによる映像と思われたそれが、途中から撮影班が撮ったとハッキリわかる映像になる。

こういうことが気になったな、というくらいしか言うこともないが、以下のようにメモしておく。

  • 予備役の軍人や退役軍人で市民側についたひとのインタビューがあった。後者はまだわかるが、前者はどうなんだろうか。個人の自由みたいな感じなのかな。ウクライナ軍自体は、運動の最後のほうに最後衛あたりには出張っていたのかなという印象だったけど、よくわからない。
  • インタビューにたびたび登場した少年、彼はマイダン広場に住んでいたと明言していたけど、ストリートチルドレンの類なのだろうか。めちゃくちゃ活躍していたように見えるし、なんらかのシンボル的な立ち位置も獲得してしまっていたのかしら。子供を巻き込むなという話ではあるが、単純ではないね。
  • デモ隊と対峙していた特殊部隊(名前忘れた)の人たちがデモ参加者に非難されていて、それはそれとして仕方がないだろうけれど、どういうアレなのかね。香港では地方から呼ばれた人らがデモ鎮圧隊とされていたというから似たような事情の人たちが集められたのか。ツラい話だ。

最近の報道で、2007 年の EU 加盟の構想開始時点でプーチン政権はかなり神経を尖らせていたという情報を目にした。ウクライナ独立まで遡るとどうなるのかはしらんけど、つまるところ、ウクライナへの侵攻シナリオなんていうのは実現性とは別に構想自体はあったんだろう。

ついてはユーロマイダン革命ののち、クリミア地域の併合もあっさりと進んでしまい、似たように親露派がある程度は形成されている地域であれば同じように事が進むという目安はあった、という感じなのだろうか。実際、同時期からウクライナ東部地域では抗争が始まっていたということで、それが現在に至ると。

しかし、前回見た《ウクライナから平和を叫ぶ Peace to You All》と比べると、首都と地域で市民性がまったく異なるというか、それぞれの事情は相互にはそこまで伝わってはいないのだろうなという感じはする。

Comments are closed.

Close Search Window